E-1 災害対策

全体的な流れ

1)緊急時に受け入れてもらえる病院や施設の確認

医療的ケアが必要なお子さんは、様々な医療機器を使用しており、長時間の停電や断水は生命の危機に直結します。自宅に損害がなければ、まずは在宅での避難が第一選択肢として考えられます。災害の際、どこに行けば人の手を借りられるか、電源を確保できるか、どの病院や施設で受け入れてもらえるのか、等事前に確認しておくとよいでしょう。

E-1 災害対策

医療的ケアが必要なお子さんの多くは、電源確保等の観点から上記表のSTEP3要配慮者二次避難所への避難が必要になります。マンションの場合は災害時にエレベータは止まることがほとんどです。普段から近所の方とコミュニケーションをとり、避難の際に助けを得られるようにしておくことをお勧めします。

 

2)要配慮者の申し出

国から地方自治体へ、避難に支援を必要とする方向けの個別避難計画作成の指針が出されています。実際の避難支援運営は町内会単位の団体に任されているため、まずは町内会に問い合わせ災害時の要配慮者の申し出を行い、求める支援の内容を伝えて一緒に避難計画を作成できると安心です。

 

3)電源と備蓄の確保

手動や足ふみ式の吸引器をはじめ、栄養や薬を注入するボトルやチューブ、吸引カテーテル、紙おむつ等日常的なケアに必要な物品、非常用電源、水、薬剤、衛生材料、食料等の量を十分に確保して災害に備えることができれば理想的です。沢山の医療機器が必要なお子さんの場合は電源の確保が大きな課題となります。マンションの場合は予備電源の有無を確認しておくとよいでしょう。

 

おすすめのマニュアル

■医療法人稲生会作成
医療的ケア児等 停電時電源確保について

 

■国立成育医療研究センター作成
医療機器が必要な子どものための災害対策マニュアル