先天性トキソプラズマ感染症
概念・定義
妊娠中の妊婦がトキソプラズマによる初感染を起こし、胎児に感染することにより発症する。出生時よりなんらかの異常を認める場合や、無症状の場合もある。既に感染している場合、高い効果を持ち安全に投与できる薬物治療法は現時点で確立していない。出生時の症状の有無にかかわらずその後視力障害や精神運動発達遅延など遅発性障害を合併する場合がある。
臨床症状
症候性の場合には、胎児発育遅延にともなう低出生体重、肝脾臓、脳内石灰化、水頭症、肝機能異常、血小板減少、網脈絡膜炎、てんかんなどの症状を伴う。無症候性の状態で出生しても、その後視力障害や精神運動発達遅延など遅発性障害が出現することがある。
治療
すでに胎内感染が成立した症候性の児に対する化学療法が試みられているものの、副作用を考慮すると慎重な判断が求められる。
抜粋元:先天性トキソプラズマ感染症 概要 - 小児慢性特定疾病情報センター (shouman.jp)