A-1 全体的な流れ
お子さまによって生まれてそのまま長期の入院となるケース、一度お家での暮らしをスタートしてから病気が発覚し入院となるケースなどパターンは様々ですが、先の見えない入院期間はご家族にとって不安が多いものです。
「知りたいことが沢山あるけれどなにから誰に聞いたらよいかわからなかった。」
「退院直前に色々な準備がわかり大変な思いをした。もっと事前に必要な準備を知りたかった。」
そんな風に感じたご家族は少なくないかもしれません。ここでは長期入院となったお子さまが在宅移行するまでの全体の流れを解説します。これから在宅移行されるご家族とその支援をされる皆様の参考になれば幸いです。お子さまの状態やご家庭の状況によって、在宅移行に必要な準備の内容は異なるため、あくまで参考として読んで下さい。
在宅移行までの流れ
医療的ケア児が在宅移行するまでに家族がやることは以下表のとおりです。
※お子さんによってどこまで対応するか変わってきます。
入院前期
主治医の先生からお子さまの病気や状態について度々説明がありますが、聞きなれない専門用語が多くて理解が追い付かないことがあるかもしれません。
当日は頭が回らなかった、後日色々聞きたいことがでてきた、そんな場合は改めて先生に聞くのもよいですし、先生が忙しくてなかなかつかまらない場合や聞きにくい場合は看護師さんに聞いてみて下さい。
医療費や福祉サービスの話が気になったら、医療連携室などに勤務するソーシャルワーカーさんが詳しいので聞いてみるとよいかもしれません。
入院後期(在宅移行期)
在宅移行の目処が立つと、やらなければいけないことや調べなければならないことがあれやこれやでてきます。
病院関係者が24時間体制で対応してきたことを、家の中でご家族自身が取り組むためには想像以上に沢山の準備が必要で時間もかかります。時には周りの支援者も知らないことがあり、悩んだり少し孤独を感じながら前に進んでいくということもあるかもしれません。
在宅移行期は特に忙しくなる時期ですが、可能であれば、医療機関などから同じように在宅移行したご家族を紹介してもらって経験談を聞いたり、場合によってはお宅見学させてもらったりできると在宅生活のスタートをきりやすくなるはずです。先輩ママパパはきっと力になってくれるはずです。