B-1 Aちゃん(低酸素虚血性脳症 1歳)
Aちゃん1歳 3人家族(父・母・本人)
・1,800gで出生。生まれてすぐに自分で呼吸する事が難しく、NICUに入り、人工呼吸器を装着する。
・口から母乳を飲むことができず、栄養を入れるためのチューブを鼻に入れる(経鼻経管栄養)。
・両親は生後直後から病状が安定したら家に連れて帰りたいと思っていた。
・生後6ヶ月で気管切開の手術を、生後7ヶ月で胃ろうの手術を行った。手術を受けるために一時的に転院した。
・生後9ヶ月で小児科に転科し在宅で必要なケアを覚え生後10ヶ月で在宅移行に至る。
入院中
医師からお家に帰るためには気管切開と胃ろうの手術が必要だと言われました。小さな身体にメスを入れることには抵抗があり、手術のリスクやメリット・デメリットについて医師と何度も話し合いました。さっちゃんがより快適に生活できるようにと考えて気管切開と胃ろうの手術をすることに決めました。一度に手術することは負担がかかるので、体重が増えるのを待って、別々に手術を受けました。
NICUから小児科に転科して付き添い入院が始まり、医療的ケアの練習をしました。お父さんは必要な手続きのために何度も役所に足を運びました。訪問診療医院の看護師さんに同じような状況のお子さんを持ち、お家で生活している先輩ママを紹介してもらい、お話を聞くことで、お家に連れ帰ってからの生活のイメージを持つことができました。
在宅移行期
人工呼吸器を装着していることもあり、平日毎日訪問看護をお願いすることになりました。訪問診療や訪問リハビリの先生もお家にきてくれます。最初はスケジュールを組むのが大変でしたし、沢山の人が出入りすることで気疲れしてしまうこともありますが、日頃のちょっとした体調の変化もすぐに相談できるのは安心感があります。
Aちゃんが児童発達支援に通うようになり、お母さんは自由な時間を少し持てるようになりました。児童発達支援では様々な遊びや家族以外の人たちやお友達との触れ合いを経験できています。
入院中には見られなかった表情や動きを見せてくれるようになり、ゆっくりではありますが発達や成長を見守れることに喜びを感じています。