H-6 学校看護師ってなんだ⁉ ④

第4回 学校看護師=身近なサポート役としての役割

 

※注意

 以下の記事は札幌市の学校看護師Aさんへのインタビューを元に作成しております。

 地域によって事情は異なることがあります。

 一般見解ではなく、個人的見解を多分に含んだ内容となっております。

 

 また、以下のガイドブックを参考にしております。

【2023年版 ver1.0】医療的ケア児の就学ハンドブック (yell-hokkaido.net)

 

 

 

 

 

 

いつかは自立しないとね!

 

 学校看護師に求められる役割のひとつが、医ケア児の自立のサポートです。 

 

 病状によっては自立の難しい子もいますが、それでも自分でできることは自分でできるように自立を促していく必要があります。

 

 すぐそばに親がいるとどうしても親は手を出してしまいがちです。

 自立するためには親が手伝ってくれない状況において「自分でする」という経験を積む必要があります。

 家においては訪問看護師が「自分でする」ためのサポート役となってくれるでしょう。

 近くに親がいない学校内で「自分でする」ためのサポートは学校看護師に求められる役割です。

 

 

 

 

自立ってどうやってするの?

 

H-6 学校看護師ってなんだ⁉ ④

 

 

 

Step1 自分の病気を知る

Step2 ケアについて知る

 

 

 生まれた時からケアがあった子でも、成長とともに自分について知ろうという気持ちが生まれてくるでしょう。

 

 自分の病気について自分なりに理解していくとは思いますが、子どもならではの思い込みもあります。正確な情報は親や周囲のサポーターが教えてあげる必要があります。

 

 またケアについても、本人が見て知っていること以外にも、手技として気を付けなければいけないポイントなどを教えてあげる必要があります。

 

 病気やケアについて指導する役割は学校看護師も担うことができます。

 

 

 

Step3 自分でやってみる

 

 ケアを子どもが自分でできるようになるには訓練が必要です。

 訓練を始めるには誰かが指導をしてあげる必要がありますが、この際に看護師を頼ることができます。

 

 もちろん、一番身近な指導者は親ではあります。

 しかし、自立心が芽生える年頃になると、子どもがなかなか親の言うことを聞きたがらないこともあります。

 親よりも、身近にいる他人=いつもケアしてくれる看護師に教えてもらう方が素直になれることもあるかもしれません。

 

 

 

 では、学校看護師が自立に向けた訓練をしてくれるかというと、最初の訓練を学校看護師のアプローチで開始することは難しいです。

 学校内ではケアの時間が限られているため、訓練の最初の一歩を学校内で始める時間的な余裕がありません。

 また場所や物も限られているので、本人が自分でケアをするにあたって必要になるもの(姿勢保持のためのクッションや鏡、または寝た姿勢をとるためのスペースなど)を用意できないためです。

 

 

 時間や場所の制限は、学校看護師がいるいない以前の学校側の問題です。

 学校の方で時間や場所の確保などの環境整備をしてもらう必要がありますが、こうした環境の整備がなかなか難しい場合もあります。

 

 環境整備の遅れから、学校内では自立の訓練が難しいということもありえます。

 こうした状況があるために、学校看護師を配置することで子どもが自分でできるはずのことを看護師に任せてしまい、自立を遅らせてしまうことが懸念されます。

 

 

 

Step4 自信をつける

 

 自分でできたことに「できた!えらい!」と思えるようになれば、自立が遅れる懸念はなくなるでしょう。

 

 子育て全てに共通することですが、子どもが自分でできた時にはしっかり褒めて、自信をつけてあげましょう。

 

 

H-6 学校看護師ってなんだ⁉ ④

 

 

 

 

 

その他にも学校内でできるサポートがありますよ

 

上述の通り、子どもが自分自身の病気を知り理解するのが自立の第一歩です。

 

理想は、子ども自身が自分の病気を理解し、できること、できないこと、手伝ってもらえばできること、などを言えるようになることです。

 

こうした病気の理解を深める手伝いを学校看護師もすることができます。

 

また、児童本人以外、学校の先生に対しても同様に病気の理解を深める手伝いをすることができます。

 

先生は児童を指導する立場にありますが、児童の病気に対する理解は追い付いていない場合があります。

児童に何ができて何ができないのか、できないのは病気の特性によるものなのか個人の能力によるものなのか、ということが理解できていないため、児童に対して不適切な声掛けをしてしまうこともあるようです。

不適切な声掛けにより、児童が傷ついてしまうこともあるかもしれません。

こういった時、学校看護師は先生に対して助言する役割を持っています。

 

 

しかし、学校看護師としても過度な介入は避けなければなりません。

児童自身の病気理解、学校関係者の病気理解をサポートする役割は重要ではありますが、どこまで介入してよいものかは悩ましいところのようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

学校看護師の配置は制度として始まってからはまだ年月が経っていないため、まだ発展途上の部分も多くあります。

今後、地域の学校に通う医ケア児が増え、意見が上がるようになれば、よりよい制度になっていくでしょう。

どうでしょうか? 学校を選択する際は、地域の学校に通うことも選択肢の一つとして考えてみてください。

 

 

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