G-5 お出かけ方法~【お散歩編】~

抱っこの場合

 お子さんが小さいうちは一般的な抱っこひもで外出することが可能かもしれません。常時人工呼吸器管理が必要な場合は荷物や体位の問題から、ベビーカーやバギーを使った方が安全でしょう。酸素投与だけが必要で、人工呼吸器が不要なお子さんの場合、酸素ボンベをリュック型ケースに入れ背負ったり、酸素ボンベ用のカートに乗せ、ゴロゴロ運びながら一緒に歩いたりすることができます。注意点としてはお子さんの酸素投与量が多い場合、短時間でボンベが空になってしまうことがありますので、移動時間を考え、予備のボンベを持参するなど事前に外出計画を立て荷物を準備しましょう。

 

 ベビーカーの場合

 お子さんが成長し、大きくなってくると抱っこは大変です。また一緒に移動が必要な医療器具の量や重さによっては、最初からベビーカーでのおでかけが良いでしょう。だんだん体格が決まってくれば、バギーの方が体位や姿勢のサポートがしっかりしていたり、荷物の収納が充実していたり、医療的ケア児の外出には向いていますが、高額であり、ある程度成長してから購入のタイミングを考えるご家族が多いかもしれません。ベビーカーはレンタルや購入もしやすく、他のお子さんのおさがりなどが利用できる点がメリットです。ベビーカーの収納スペースは限られますが、100円ショップで販売している取り付けフックやドリンクホルダーなどの利用で、ずいぶん快適になります。バギーと比べて軽量で、サイズも小さく操作性に優れていることも利点であり、エレベーターや電車、バスなどの公共交通機関にも乗りやすいです。

 

 バギーの場合

 さまざまな理由でお子さんがベビーカーに乗ることが難しい場合、バギーでの外出が考えられます。お子さんの体格や体型にあったバギーを作成してもらいましょう。バギーの購入には費用補助がありますので、各自治体の相談窓口や医療機関・相談支援事業所の相談員の方などにご相談ください。

 

 バギーの準備ができたら、次におうちから出る方法を考える必要があります。お住まいが一軒家・マンション・アパートなのか、何階に住んでいるのか、エレベーターがあるかなどによって外出のバリアはさまざまです。ご自宅がマンションの上階の場合、バギー購入の時点でまず「エレベーターにバギーが入るのか」をチェックしておきましょう。またご自宅が一階であっても、外に出るにあたって数段の階段や段差があったりすることも多いかと思います。バギーは単独でも重量があり、お子さんや荷物も加わるとなかなか人手だけで持ち上げるのは大変です。そんな時、折り畳みのスロープがあると便利です。車いすの方も使用するような折り畳みのスロープをご自宅の段差にあわせて購入しておきましょう(これも費用補助があります)。バギーはベビーカーより荷物の収納には優れていますが、お子さんに必要なケアや荷物の量によってはグッズ利用(フック、ホルダーなど)でより快適なおでかけが実現できます!

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