B-6 Fちゃん(18トリソミー 4歳)

Fちゃん4歳 5人家族(父、母、本人、弟、妹)

・出生前に胎児発育不全があり、羊水検査で染色体異常(18トリソミー)が判明する。

・出生後からそのままNICUに入院し、肺動脈絞扼術を受け、生後4か月半で自宅退院した。

・訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ、療育サービスなどを受け、ゆっくり成長し、日中の酸素は外れ、少しずつ経口摂取もできるようになった。

・お出かけをたくさんして、妹や弟もできていく中で、お姉さんらしくいろんな動きや表情をみせるようになった。


入院中

妊娠中に成長が遅くなり(胎児発育不全)、大学病院に紹介されました。口唇口蓋裂と心室中隔欠損があり、羊水検査で18トリソミーという染色体異常があることがわかりました。

医師からは「生きて生まれてこられない、退院できないことも多い」という話がありましたが、両親とも「できることは最大限したい」という希望で一致しました。

経腟分娩で、新生児仮死で生まれてきましたが、幸い自発呼吸があったので気管挿管はせずにそのままNICUに入院となりました。はじめての面会で泣き声を聞いたときはとてもうれしかったです。

B-6 Fちゃん(18トリソミー 4歳)

 

 

 

在宅移行期

生まれてしばらくはけいれんの発作があったり、熱が出たり、体調が優れないことも多かったですが、肺動脈絞扼術を受けてからはだんだん元気になり、退院を目指せるようになりました。退院前にはカンファレンスを行い、訪問診療や訪問看護などのサービスについて確認し、1日両親が病院に寝泊まりし一緒に過ごすことで、自宅生活のイメージを深めました。

 

B-6 Fちゃん(18トリソミー 4歳)

 

 

 

在宅移行後

退院後は訪問診療や訪問看護を受けながら、近所のお散歩、動物園へのお出かけ、温泉旅行など徐々に行動範囲を拡げ、電車や飛行機、フェリーにも乗りました。胃管栄養を続け、補聴器や眼鏡をつけ、訪問や通所でリハビリを始めてから少しずつできることも増えていき、マイペースな成長を実感できました。

制度の利用や物品購入の手続きはわからないことばかりで、利用先のスタッフの方やママ友・パパ友から教えてもらい、その都度手続きを進めました。

 

ちょっとでも同じ食事がとれるように、と口唇口蓋裂や胃ろうの手術を受け、おかげで家族と同じものをミキサー食にして食べることができました。

季節の変わり目は風邪をひきやすく、「できるだけ一緒に自宅で過ごしたい」と思いつつも入院をせざるを得ないこともしばしば。妹や弟ができたこともあり、入院時の付き添いはとても大変で、この仕組みは変わってほしいと強く感じました。

4歳になった数日後に風邪をこじらせて、肺高血圧症が悪化し急逝。今も寂しく悲しい気持ちはありますが、家族にとって間違いなく幸せな4年間でした。

 

B-6 Fちゃん(18トリソミー 4歳)

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