使いたいけど使えないが現状
医療的ケア児や障害児者を一時的に預かってくれる短期入所やショートステイ。
介護者が一時的に介護を離れるためのサポートであり、利用する児童にとっても社会的交流や新たな体験の機会でもあります。
短期入所とショートステイ。
厳密にいえば定義が違うのですが、ここでは同義のものとして扱います。
ところで短期入所(ショートステイ)、どれくらい使ってますか?
「頻繁に使ってるよ!とっても助かる!」
という人がいる一方、
「使ってない=使えない、使いたくない」
という方もいるでしょう。
では、使えない、使いたくない、の理由はなんでしょうか?
こんな感じでしょうか?
では、これらが全部解決された施設があればどうでしょう?
こんな施設があれば使いたいですよね。
ですが、現実はそうはいかない。
現在、医療的ケア児は増加しており、ショートステイの需要は増えています。
しかしながら、事業所の数は十分ではありません。
なぜでしょう?
短期入所(ショートステイ)の役割と課題
理想的な施設というのはありますが、そもそも、短期入所(ショートステイ)が備えているべき役割とはどんなものでしょうか?
求められる役割は多々ありますが、このうち、事業所と利用者がともに重要視しているのは「レスパイト機能」と「緊急時の受入」であったというアンケート結果(R2年3月)があります。
しかしながら、利用者からのニーズが高い「緊急時の受入」に関しては、事業所もその必要性を認識しているにも関わらず、現状果たしている機能といえるかどうか。
アンケートの結果では、果たしていると回答したのは半数以下です。
「緊急時の受入」は短期入所(ショートステイ)にとっては大きな課題の一つですが、短期入所(ショートステイ)が抱える課題は他にもあります。
次回からはこれらの課題について詳しく見ていきましょう!
●本記事はNPO法人Solways代表にインタビューした内容をもとに作成しております。
※NPO法人Solways
NPO法人ソルウェイズ | スペシャルニーズのある子どもたちへ
札幌市および石狩市を拠点に、医ケア児や重症心身障害者・児を支えるための事業を展開する団体。現在、重症児デイサービス、生活介護、居宅介護、訪問介護などを運営。
2022年より「北海道で暮らす医療的ケア児の未来を拓くプロジェクト(いけプロ)」をスタート。地域へのインクルーシブ拠点として小児科クリニック、病児保育、放課後等デイサービス、ショートステイ、カフェを併設する複合施設「あいのカタチ」を建設。2025年春より開業予定。