
順番に行動範囲を広げていこう
障害のある子(障害児)との外出は、親にとってはちょっと気合が必要なイベントであることもしばしばです。
医療的ケア児(医ケア児)であればなおさら、外出先でのチェックポイントも多く、必要な医療機器が多ければ多いほど、外出は難しくなっていきます。
ですが、外の空気を吸って晴れやかな顔の我が子を見れば、どんなに準備が大変でも「連れてきてあげてよかった」と思える瞬間があるはず。
お出かけ前の準備チェックリストはこちらをご覧ください。
でかける準備に関しては慣れも大切です。
慣れてしまえば、大変なものは大変ですが、出かけるハードルは低くなっていきます。
少しずつ外出に慣れていけば、お泊りで出かけることだって難しくはなくなっていくでしょう。
そこで、自宅に近いところから順番に行動範囲を広げてみてはどうでしょうか?

公園 (近所にあるすぐに行って帰って来れる場所)
初めての外出先としてお勧め。
初めて外にでる時は、出ること自体が目的なので特に何もしなくても大丈夫。
バギー(子ども用車いす)やベビーカーで散策するだけでもOK。
時間があるなら敷物を敷いて一緒に寝転がってみてもよいかもしれません
抱っこして滑り台やブランコに挑戦してみるのもありです。
最近はユニバーサルデザインの公園(インクルーシブ公園)もあるので、お住まいの近くにあれば、そちらに行ってみるとより楽しめるかもしれません。
みんなが遊べる、みんなで育てる 都市公園の遊び場づくり参考事例集(国土交通省 都市局 公園緑地・景観課)
ユニバーサルデザインによる遊び場づくり | 一般財団法人 公園財団
まずは外出準備に慣れることを目標に出かけてみましょう。
屋外にいることがメインになるときは日焼け対策(日焼け止め、帽子など)、天候への備え(バギーのレインカバー、寒さ対策用ブランケットなど)も忘れずに。

博物館(バリアフリー施設)
次の外出にお勧めなのは、確実にユニバーサルデザインが採用されていて障害者スペースが必ずある場所です。
中でも動物園、水族館、科学館などは子どもが楽しめる場所なのでお勧めです。
初めは午前中の1,2時間だけ、ケアとケアの合間の時間だけ、など短時間に絞って行くのがよいでしょう。
短時間では全部の動物は見切れないし、施設内全部を見て回ることはできませんが、楽しく外出することが目標なので、そこは気にしないようにしましょう。
入場料がもったいない?
そんな時は年間パスを買って、短時間で何回も来ればよいのですよ。
何回来れば年間パスの元をとることができるのか、計算してみてください。
それを今年の目標外出回数にしてみてはどうでしょうか?

レストラン(外で食事をする場所)
次なる目標は外での食事です。
自力で食事をとれない子の場合、親が食事をしている横で経管栄養を投与する、ということになりますが、とにかく家の外で食事をとれるようになるのが目標です。
外で経管栄養をする際、普段使っているものより使い捨てできる物の方が便利だったりします。
栄養ボトルではなく使い捨てのフィーディングバックを購入しておいたり、洗わなくてよいように捨てる直前のシリンジを持っていったりなど、工夫してみてください。
参考:フィーディングバック

ショッピングモール(時間を決めずに滞在できる場所)
短時間の外出が可能になり、外での食事(経管栄養)にも慣れてきたなら、次なるお出かけ先にお勧めなのがショッピングモールです。
家から近いところにあるショッピングモールへ、今度は滞在時間を決めずに外出することを目標にしてみましょう。
ショッピングモールであれば、バリアフリーであることがほとんどですし、通路も広く、休憩スペースもあります。
家族と一緒に食事をする場所もあるので、ケアの多い医ケア児でも比較的長時間の滞在が可能でしょう。
滞在時間を決めていないので、一通りの物を準備して出かける必要があります。
食事(経管栄養)の準備も必要。
内服の時間が決まっているのなら薬も準備していかなければなりません。
万が一の発作に対する備えも必要です。
間にケアが入るのなら、それらの準備もしておかなければいけません。
ここまでくると少し難易度は上がってきますね。
ですが、所詮は近所のショッピングモールです。
うまくいかないことがあればすぐに家に帰ればよい。
気負わず、「とりあえずやってみよう」くらいの気持ちでやってみましょう。
尚、少し遠出できるようになったら百貨店(高島屋、三越、伊勢丹、丸井など)もおすすめです。
モノ・サービスの価格はお高いですが、ショッピングモールと同じようにバリアフリーで、通路も広く、休憩スペースも整備されています。

温泉旅行(宿泊を目的にした旅行)
長時間の外出にも慣れてきたら、いよいよお泊りに挑戦です。
一通りのケアを外出先でもすることができれば、泊りがけの外出も可能になります。
そこで、医ケア児の1泊旅行でお勧めなのは温泉です。
アクティブな旅行が難しい医ケア児でも、泊まること自体を楽しむ温泉旅行であれば十分に楽しむことができます。
大浴場の利用は難しくても、家族風呂や部屋付温泉のある旅館やホテルもあるので、そうしたところを選べば、気兼ねなく楽しめるのではないでしょうか。
温泉旅館・ホテル選びのポイントは別記事をご参照ください。

テーマパーク旅行(遊ぶことを目的にした旅行)
テーマパーク
長時間の外出ができて、お泊りもできるようになった。
大変だけど、外出自体は問題なくできる段階までくれば、アクティブな旅行を試してみてもよいかもしれません。
少し遠いけれど、行ってみたいな夢の国。
大型テーマパークであれば、障害のある人の利用を想定して色々と工夫もしてあります。
中には車いすのまま搭乗可能なアトラクションもあるので、訪れる際は確認してみてください。

まとめ
今回紹介した以外にも、道の駅、海、山、川、おじいちゃんおばあちゃんの家など、外出の行先は様々です。
医ケア児であっても、外出に慣れてさえいれば、基本的に行けない場所はありません。
先輩ご家族の仲には海外にまで行かれた方もいらっしゃいます。
無理をする必要はありませんが、ちょっとした旅行くらいできるようになると、家族の楽しみも増すのではないでしょうか?
ぜひチャレンジしてみてください!
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