I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

この企画の目的は、民間企業が提供する医療的ケア児が利用可能な製品・サービス・プログラムの紹介を通じて、一人でも多くの方々に医療的ケア児を取り巻く環境に関する社会課題について知って頂くことです。第九回目となる今回は、「食」を通じて障害有無、年代、に関わらず、食べる楽しさを共創し続ける企業「宮源 ハシビロ香房カフェ」の゛インクルーシブパティシエ゛志水様にお話を伺いました。 

 

 

 

         <画像1:医療的ケア児向けスイーツ「天使のりんごちゃん」>

I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

 

 

インタビュー内容

 

1.志水様の自己紹介

2.医療的ケア児向けスイーツ開発の背景

3.経口・胃ろう・経鼻でも“いっしょに食べられる”とは?

4.「家族で同じものを食べる」ことの意味

5.在宅ご家族へのサポートとして

6.「食」の情報発信への想い

7.医療的ケア児のご家族・支援者へメッセージ

 

 

 

インタビュー

 

1.志水様の自己紹介

 

鈴木:宮源ハシビロ香房様の事業内容と、志水様がカフェ「ハシビロ香房」を運営されるようになった経緯を教えてください。

 

 

志水:宮源ハシビロ香房は「食」を通じて障害有無、年代、に関わらず、食べる楽しさを共創する企業です。私は以前、摂食嚥下障害のある方々が安心安全に美味しく食べられるように多角的にサポートをする「Kamurie(カムリエ)」という歯科の医療機器メーカーがプロデュースするカフェで働いていました。カムリエは2021年に閉店してしまいましたが、そこで考案された「嚥下しやすいスイーツ」をなくしてはならないという使命感から、一緒に活動を共にすることが多く、熱い想いを同じく持っていた株式会社宮源様へ相談をさせていただき、カムリエで提供していたケーキを更にブラッシュアップさせて新規事業としてスタートしようとなりました。

 

 

          <画像2:ハシビロ香房カフェ店内の様子>I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

 

 

2.医療的ケア児向けスイーツ開発の背景

 

鈴木:噛むことや飲み込むことが不得意なお子さまでも楽しめるスイーツとろける天使のりんごちゃん」を提供されているとお聞きしました。とても可愛いネーミングですね。どのような想いから誕生したのでしょうか?

 

志水:食べたい、食べさせたい想いを制限しないで一緒に食べて笑顔になってほしいな。という想いから生まれたのがりんごちゃんでした。きっかけは医療的ケア児のママパパからの依頼でした。「一緒に同じものを同じタイミングで一緒に食べられるスイーツをつくってほしい!」そこがスタートでした。まずは一緒に話をする会でヒアリング。その時、初めから「食感があるクッキーやパイは無理」「まるごとかじりたいとかできないよね」は無しにして、いっぱい希望をそのまま言ってもらいました。もうその後は、わくわくすることばかり。お口から、胃ろうから、お鼻からみんなが同じように食べられる工夫、試作を何度も繰り返し、調整していきました。

 

 

         <画像3:ハッピーバースデー用りんごちゃん>

I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

 

 

3.経口・胃ろう・経鼻でも“いっしょに食べられる”とは?

 

鈴木:それぞれの摂取方法に対応するために工夫されている点を教えてください。

 

志水:ケーキの層のバランス、それぞれの食感をまとめる要素をいれることなどです。

 

鈴木:安全性や食形態の設計で特に大切にされていることは何ですか?

 

志水:なめらかに作りますが食感香りを特に大切にしています。食感を感じながら溶け合うことが大事です。

 

 

 

4.「家族で同じものを食べる」ことの意味

 

鈴木:実際に利用されたご家族からどのような声が届いていますか?

 

志水:例えばこんな声が届いています。「一緒におやつ時間を手間かけず楽しく過ごせました。こんな当たり前のことが普通にできて涙がこぼれました」「兄弟、親戚みんなで美味しいって笑顔になりました!」「同時に食べられるって幸せです」「林檎はふだん嫌いで食べないのにこれはもぐもぐ食べました不思議」

 

鈴木:“一緒に食べる”時間が家族にもたらす変化について、印象的なエピソードがあれば教えてください。

 

志水:ご家族から以下のような嬉しいお声を頂いたことがあります。

「いつも両親のどちらかがブレンダーを回して子どもに食べさせて、終わったら自分たちが交換しながらごはんを食べています。家でも外でもそれは変わりません。外出先でサイレントブレンダーを使用していてもまわりからは偏見の目で見られたりする中、いつも罪悪感があったり、いやな思いをすることがほとんどでした。でも!!ハシビロ香房カフェではブレンダーを回すことなく、一緒にしかも同時に「いただきます」ができるなんて、嬉しいし幸せでしかない!!!周りのひとも「あれ美味しそう!」「あれ食べたい!」とか声が聞こえてきたり。日常のあたり前の風景が、障害有無関係なくできる。一緒に食べるってその時その場所が心地よい空間になりました。」

 

 

 

5.在宅ご家族へのサポートとして

 

鈴木:御社のとろみ剤やゲル化剤、レシピは、在宅のご家族にとってどのような助けになりますか?

 

志水:ご家族のお困りごとを日常よく相談されます。その中で「こんな製品があったらいいな」とう声から誕生した製品が宮源の商品です。なので、使い方が複雑なものはありません。安心安全でお使いいただける商品です。

トローミファイバーは、化学合成添加物不使用の安心安全で赤ちゃんからご使用いただけます。日本初のロングライフとろみ調整食品で災害備蓄でもご利用されています。

 

 

                <画像4:トローミファイバー

I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

ミキサーゲルは、日本で最初に発売された非加熱ゲル化剤食品。熱を加えずに混ぜるだけ!ムースやゼリーがすぐに作れます。外出先でも重宝します。そしてレシピは簡単な工程3ステップでできているので、初めて料理に挑戦する人にも簡単にできる!

 

                   <画像5:ミキサーゲル

I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

鈴木:日々寄せられるご相談の中で特に多い悩みはどのようなものですか?

 

志水:ペースト食を作っているけどミキサーにかけると粘りがでて水やお湯でのばすから栄養が低くなってしまいます。そこで誕生したのが「宮源の酵素パウダー」です。でんぷん分解酵素なので、あつあつごはんをそのまま加水無しで液状化できる魔法の粉。しかも、この液状化したごはんを今まで水分でのばしていた水に置き換えれば、ごはん分のエネルギーも接取できる優れもの!とお声をいただいております。

 

                  <画像6:宮源の酵素パウダー>I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

 

 

6.「食」の情報発信への想い

 

鈴木:医療的ケア児のご家族へ、これからどのような情報を届けていきたいとお考えですか?

 

志水:安心して安全に美味しく楽しい食事ができるように。商材を入れることで味の変化がでて食事に影響が出ないように、常に常食と同じ、それ以上に美味しい介護食嚥下食を作ることを目標に掲げ、医療的ケア児のご家族のみなさんのお声に耳を傾けて製品開発を行っていきます。また、使い方、アレンジの仕方、レシピなどわかりやすく現場に向かい実習など近いところでお届けしていきたいと思います!是非、お声かけください。

 

鈴木:今後挑戦したいことや構想があれば教えてください。

 

志水:株式会社宮源では、医療的ケア児のご家族のみなさんが使いやすくまた美味しい食事が日常続けられるように新しい製品の挑戦をしていきます。ハシビロ香房では、全国発送のスイーツのラインナップを四季折々楽しめるようにしていきたいです。わくわくするケーキやとろける焼菓子をお届けしていきます。

 

 

 

7.医療的ケア児のご家族・支援者へメッセージ

 

鈴木:食事に悩みや不安を抱えるご家族へ、伝えたいメッセージをお願いします。

 

志水:お気軽にご連絡ください!不安が少しでも軽くなるように。そっとアドバイスができる宮源のメンバーがそばにいます。千葉県の八街にはハシビロ香房というカフェがあります。是非、遊びにきてください。

 

鈴木:素敵なスイーツと活動のご紹介ありがとうございました!これからもぜひ医療的ケア児とその家族が一緒に楽しめるスイーツの開発をお願いします。読者の皆様、千葉県にお越しの際はハシビロ香房カフェに立ち寄られてはいかがでしょうか。私も娘と一緒に行ってみたいと思います!

 

 

 

甘味めし処 ハシビロ香房カフェ

〒289-1143 千葉県八街市八街い218-17

営業日は、木金土日、祝祭日

木金:11時〜18時

土日祝祭日:11時〜18時

*予約は以下の電話番号で受け付けています。

043-312-4321

株式会社宮源 - 介護食・嚥下食などの食介護をサポートします

ハシビロ香房カフェ

 

            <画像7:ハシビロ香房外観

I-9 インタビュー(株式会社宮源 ハシビロ香房)

 

                                                       <画像8:くまちゃんのスイーツ

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